涼をまとう、硝子のうつわたち。~夏涼みの硝子展~

【夏涼みの硝子展】
参加作家:小坂未央(硝子)/小宮崇(硝子)/サブロウ(硝子)/藤本咲(硝子)/ヤマノネ硝子(硝子)
会期:2025/6/14(土)~6/22(日)

こんにちは。“ころは”の店主です。

6月14日(土)から開催する展示会のご紹介です。

いつものお料理も、硝子のうつわに盛りつけるだけで、
ふわりと涼やかな空気が広がります。

この展示では、5人の硝子作家による、さまざまな表情のうつわたちが並びます。
透きとおる光の中に静けさを感じるもの、やわらかな色が浮かぶもの––
吹きガラスやキルンワークで、一つひとつ丁寧に生み出された作品ばかりです。

夏の食卓を、心地よく彩る一枚との出会いがありますように。
ぜひ、手に取ってご覧ください。

小坂未央さんの作品

 

小坂さんのつくる硝子には、ふわりと浮かぶ泡の模様がそっと閉じ込められています。
ひとつひとつに、渦を巻いたり、流れるように連なったりと、泡が描き出すかたちはさまざま。
どこか儚く、でも確かにそこに存在するその模様は、水の中に光が差し込んだような、不思議な奥行きを感じさせてくれます。

グラスに飲み物を注ぐと、その表情はまた変わり、泡のひとつひとつが光とともにゆらぎ出すよう。
日常の中にある時間が、少しだけ特別なものになる––そんなうつわです。

また、泡を幾層にも重ねて作られた花器は、まるで水の記憶をとじ込めたような佇まい。
覗きこむほどに引き込まれ、時間を忘れて見入ってしまうような不思議な魅力があります。

繊細でありながら芯のある美しさ。
小坂さんの手から生まれる硝子の世界を、ぜひゆっくりと感じてみてください。

 

小宮崇さんの作品

 

小宮さんの作品は、吹きガラスという伝統的な技法の中に、独自の感性が丁寧に織り込まれています。
金型に吹き込んで成形される「型吹き」のうつわは、フォルムの確かさの中にやわらかな揺らぎがあり、
手に取ると、その心地よい重みと質感に、自然とほっとするような温かみが宿っています。

また、ブラスト加工が施された白いガラスは、まるで霧が降りたようなやさしさをまとい、
ひんやりとした質感の奥に、どこか柔らかなぬくもりを感じさせてくれます。

小宮さんのガラスは、一見クールに見えながらも、どこか人肌のぬくもりのようなやさしさが共存していて、
日々の暮らしの中でふとしたときに、心をそっとほどいてくれるような存在です。

洗練された中にも、静かなやさしさを感じる。
そんな小宮さんの硝子の世界を、ぜひ手に取って感じてみてください。

サブロウさんの作品

サブロウさんは滋賀県を拠点に制作されているガラス作家さんです。
代表作である「あふみ -ahumi-」シリーズは、琵琶湖に広がる波紋から着想を得たもの。
ガラスのブロックを一つひとつ並べ、その間に粉ガラスを丁寧に埋め込んで焼成するという、
手間と時間のかかる工程から生まれています。

やわらかな色合いのモザイク模様は、まるで水面にきらめく光のよう。
食卓に並べると、ほんのり明るく、どこかやさしい雰囲気に包まれます。
しっかりとした厚みがあるため、扱いやすく、毎日の暮らしにすっとなじむうつわです。

また、新作の「ボタニカルキリコ」では、琵琶湖周辺の植物をモチーフに、
繊細な模様がガラスに丁寧に刻まれています。
植物のかたちがふわりと浮かび上がるような、そんな優しくて静かな存在感。
どこか懐かしく、でも新しい––そんなサブロウさんのガラスの世界を、ぜひ手に取って感じてみてください。

藤本咲さんの作品

藤本さんの作品は、粉状のガラスを型に詰めて焼き上げる「キルンワーク」という技法から生まれます。
ひとつひとつ、まるでお菓子のように愛らしい色合いとかたち。
見ているだけで、ほんのり甘い気配を感じさせてくれる、不思議なやさしさがあります。

カップの縁にそっと施された金彩が、どこか特別な宝物のような雰囲気をまとわせ、
手に取るたびに心がふわりと浮き立つよう。
ひと口目の紅茶が、なんだかいつもよりおいしく感じられる。そんなうつわです。

ガラスというと、冷たくシャープな印象を持たれるかもしれませんが、
藤本さんの作品からは、どこかにぬくもりややわらかさが伝わってきます。
それはたぶん、手しごとならではの揺らぎと、
素材に寄り添いながらかたちづくられたものだからこそ。

日常の中に、そっとときめきを添えてくれる。
そんな藤本さんのうつわの世界を、どうぞお楽しみください。

ヤマノネ硝子さんの作品

ヤマノネ硝子さんの作品は、吹きガラスならではのやわらかな揺らぎを大切にしたうつわです。
綾目模様や櫛目模様といった繊細な装飾が、光の中でふわりと浮かび上がり、
シンプルなかたちの中に静かな個性が息づいています。

ひとつひとつの作品には、手で吹き上げたからこそ生まれる、わずかな歪みや揺らぎがあり、
それがどこか人の手のぬくもりを感じさせてくれるのです。

決して主張しすぎることなく、日々の暮らしにそっと溶け込んでくれる––
そんな“手に馴染む、暮らしに馴染む”うつわたち。

朝の光の中で見ると、また違った表情を見せてくれたり、
お茶を注いだときに、模様の陰影がふわっと浮かんだり、
使うたびに、何気ない時間が少しだけやさしくなるような気がします。

静かに寄り添いながら、心をほぐしてくれるような。
そんなヤマノネ硝子さんの世界を、どうぞ手に取って感じてみてください。

展示会詳細

【夏涼みの硝子展】
参加作家:小坂未央(硝子)/小宮崇(硝子)/サブロウ(硝子)/藤本咲(硝子)/ヤマノネ硝子(硝子)

会期:2025/6/14(土)~6/22(日)

会場:ころは -うつわと道具と喫茶室‐
(〒673-0755 兵庫県三木市口吉川町大島55)

開催時間:11:00 ~ 16:30
(※ 月曜日と火曜日は定休日です。)

※混雑が予想される場合は、整理券をお配りする可能性がございます。

オンライン展示について:
会期後に準備が整い次第、オンラインにアップ致します。

今後の展示会のスケジュールをお知らせ致します。

 

最新情報をチェックしよう!
>ころは -うつわと道具と喫茶室-

ころは -うつわと道具と喫茶室-

自然に囲まれた心落ち着く古民家空間のギャラリー&カフェ。
作家のうつわや、日本の伝統的な暮らしの道具を取り扱っています。

住所:兵庫県三木市口吉川町大島55
TEL:0794-88-1010
OPEN:11:00~16:30 (LO.16:00)
CLOSE:月・火曜 臨時休業有り
【アクセス】
中国自動車道吉川ICより車約11分、または山陽自動車道三木東ICより約17分/P10台分有り

CTR IMG