
【大隅新・小黒ちはる 二人展】
参加作家:大隅新(陶芸)/小黒ちはる(陶芸)
会期:2025/11/8(土)~11/16(日)
こんにちは。“ころは”の店主です。
11月8日(土)から開催する展示会のご紹介です。
土の力強さと、色やかたちの楽しさ。
対照的なお二人の世界がひとつの空間で響き合います。
大隅新さんは、蹴ろくろで生み出す粉引きや瑠璃釉のうつわ。
土の質感が際立ち、料理をより美しく引き立てます。
小黒ちはるさんは、手びねりによるやわらかなフォルムと
ポップな色絵が魅力。食卓に明るいリズムを添えます。
それぞれの個性が調和する、心弾む展示です。
大隅新さんの作品

大隅新さんは、粉引きや瑠璃釉を中心に、土の表情を大切にしたうつわを制作されています。
蹴ろくろを使って作られるうつわは、機械的な均一さとは異なり、わずかなゆがみや厚みの変化の中に、手仕事ならではの温もりと力強さが宿ります。
ご自宅の山から掘り出した土を混ぜ合わせることもあり、鉄粉や石はぜが自然に浮かび上がる表情は、まさに“土のうつわ”。
ひとつとして同じ景色はなく、使い込むほどにその深みと味わいが増していきます。
粉引きのやわらかな白や、瑠璃釉の深い青は、どんな料理も美しく引き立て、盛りつける楽しさを感じさせてくれます。
和食はもちろん、洋の料理にも自然に馴染み、日々の食卓を静かに彩ります。
大隅さんのうつわは、飾るためではなく“使うため”に生まれた器。
手に取るたびに、土の息づかいと作り手の想いが伝わってくるような、心に残る作品です。



制作現場の様子

長時間薪をくべ続けて焼成されている薪窯は、近隣の陶芸仲間が集まって焼成しているそう。
周りに作品と一緒に椅子やテーブルが転がっていて、窯番での賑やかな様子が伺えました。

窯から出た後の作品はきれいに高台が削られ、日に照らされてこれから新しく手に取っていただく方を待ち構えているようでした。

窯づめの様子
小黒ちはるさんの作品

小黒ちはるさんは、手びねりやタタラ成形によって、やわらかく伸びやかなフォルムのうつわを生み出す作家さんです。
土の動きをそのまま生かしたかたちは、どれも少しずつ表情が異なり、手の跡やゆらぎにぬくもりを感じます。
ポップで明るい色釉や、筆・チョークを使った自由な線描が印象的で、どの作品からも軽やかなリズムと遊び心が伝わってきます。
マグカップやプレート、オブジェなど、日常の中にすっと溶け込みながらも、思わず笑顔になるような存在感。
特に、大きな持ち手のマグカップやアシンメトリーな形のうつわは、手に取るたびに作家の息づかいを感じられます。
使う人の想像をかき立てるような楽しいデザインと、どこか懐かしい温かさをあわせ持つ小黒さんのうつわ。
食卓やお部屋にひとつあるだけで、空間を明るく、気持ちを前向きにしてくれます。
日々の暮らしに色と元気を添えてくれる、心弾む作品です。



制作現場の様子

壁にはカラフルに色付けされたアイデアノートやインスピレーションを受けているものなどが一面貼られていました。
イメージを湧かせながら、黙々と制作されている様子が目に浮かびます。


研究所時代からともに陶芸を学び、現在はご夫婦で岐阜県加茂郡八百津町にて制作されているお二人。
山々に囲まれた自然豊かな土地で、土と向き合いながら日々の暮らしの中から作品を生み出されています。
今年2月に訪れた際には、まだ雪が残る静かな風景の中で制作を続けられていました。
大隅さんは田んぼでお米も育てられ、自然とともに生きる暮らしが作品にも息づいています。
展示会詳細

【大隅新・小黒ちはる 二人展】
参加作家:大隅新(陶芸)/小黒ちはる(陶芸)
会期:会期:2025/11/8(土)~11/16(日)
会場:ころは -うつわと道具と喫茶室‐
(〒673-0755 兵庫県三木市口吉川町大島55)
開催時間:11:00 ~ 16:30
【会期中は休まず営業します】
※混雑が予想される場合は、整理券をお配りする可能性がございます。
オンライン展示について:
会期後に準備が整い次第、オンラインにアップ致します。


