こんにちは。“ころは”の店主です。
今回のブログでは、現在取扱させて頂いている【あひろ屋】さんをご紹介いたします。
あひろ屋さんの注染の手ぬぐいは、上品でありながらも遊び心が溢れる魅力的なデザインが特徴です。
可愛いモチーフと伝統的な色使いの組み合わせは、見る人を楽しませてくれます。
日本の伝統的な綿織物である手ぬぐいは、古くから日本人の生活に寄り添ってきました。
奈良時代・平安時代からその原型が存在し、江戸時代には庶民にも普及しました。
手や体を拭くためのタオルとしての役割だけでなく、かぶりものとして使われるなど、愛用されてきたことが浮世絵からも分かります。
しかし、明治時代以降、タオルやハンカチの普及により、手ぬぐいの需要は減少しました。
それでも手ぬぐいは、手や体を拭くだけでなく、物を包んだり掃除に使うことができる万能な道具です。
その便利さに魅了される人が今の時代になって増えてきています。
皆さんもぜひ一度試してみてください。
軽くてかさばらず、乾きも早い手ぬぐいの便利さに魅了されること間違いなしです。
手ぬぐいは、日本の伝統的な生活用品のひとつです。
拭く、被る、巻く、包む、覆う、飾る、贈るなど、様々な場面で使われてきました。
手ぬぐいの柄には、季節の表現や縁起の良さ、特別な意味が込められていることもあります。
こうした柄は、日本の伝統や文化を反映しており、それぞれのデザインには深い背景があります。
その美しいデザインを実現するための染色方法には、捺染(なっせん)と注染(ちゅうせん)の2種類があります。
これらの技法を使い分けることで、手ぬぐいはさらに魅力的で独特なものになります。
「捺染」は、顔料や染料を生地に直接刷り込む方法です。
1色ごとに型を作り、色のりを生地の表面に刷り込みます。
表面から染色するため、生地の裏側まで染料が浸透せず、表と裏に違いがある手ぬぐいができます。
一方、「注染」は染料を注いで染める技法です。
1枚の布をじゃばら状に重ねて、一度に20枚から30枚染めることができます。
注染は型を使わず、すべての工程を職人が手作業で行うため、グラデーションやぼかしなど独特の風合いを楽しむことができます。
注染では表面と裏面に違いがないことが特徴です。
染め方の違いにより、手ぬぐいの表面と裏面に違いが生じます。
シーンや気分によって、それぞれの特徴を活かした手ぬぐいを使い分けるのも楽しいですね。
あひろ屋さんについて
あひろ屋さんは、手ぬぐいや和小物を中心に製作するブランドです。
デザインはすべてデザイナーの野口由さんが担当しており、伝統柄を学びつつ、その時々のインスピレーションを反映したオリジナルのデザインを提供しています。
また、野口さんは、古くから伝わる伝統技法や風習を大切にしながら、現代的で暮らしに寄り添うものづくりを心がけていらっしゃいます。
あひろ屋さんの注染の手拭いの生地には、木綿100%の細番手の“特岡”生地を使用しており、柔らかくて丈夫です。
幅は35~36㎝で、長さは柄によって異なりますが、ほとんどが90㎝から100㎝です。
手ぬぐいの染めは、各地の染工場の職人さんに依頼し、相談しながらより良いものを目指されているそうです。
伝統的な柄の中に遊び心を取り入れた魅力的なデザインは、多くの人々に愛されています。